調査研究

慶應義塾大学SFC大木聖子先生とゼミ生・北海道エアポートサービス・JAL釧路空港所との連携により「釧路空港防災演習」を実施しました

地震学・防災教育を専門とする慶應義塾大学 環境情報学部の大木聖子准教授の監修の下、巨大地震発生に伴う被害を想定したシナリオで訓練を行いました。シナリオの内容を知らない空港スタッフは、大木ゼミの学生40名が迫真の演技で扮するさまざまなお客さまに対応しながら、錯綜する情報を整理するなど、実践的な演習となりました。

2025年9月3日、緊急地震速報の模擬警報音とともに、釧路地方で巨大地震が発生した想定で演習が開始されました。発災直後から、怪我人や体調不良者、パニック状態の人、迷子を探すお母さん、日本語も英語も理解できない外国人など、多様なお客さまへの援助に空港スタッフが対応しました。これらに加えて、余震が続く中で次々と変化してゆく状況の把握や、職種や会社の枠を超えた連携などの難しさを実感しました。
空港会議室に設置された本部では、空港内から集まる情報の精査と集約、空港外からの電話問い合わせへの対応、折り返しの情報発信や対処優先順位の決定など、次々と迫りくる課題に向き合い続けることとなりました。

演習前の大木先生からの説明
余震発生想定時の様子
援助者役の学生とともにスタッフが怪我人の対応を行う様子

演習終了後の振り返りディスカッションでは、「スタッフ同士の情報共有が難しかった」「アナウンスをもっと効果的に活用すべきだった」「本部からの情報を待つだけでなく、自ら取りに行くべきだった」といった意見が挙がりました。
大木先生からは「不特定多数の安全確保」についてのフィードバックがありました。公共性の高い「空港」という場で不特定多数の人々の安全を守る立場にある航空会社として、今回の演習で得た大きな学びを今後の防災対策に活かす決意を新たにしました。

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